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2019/04/22 累積走行 268,714km

ファイル027:【かったるいって?】

「個人タクシーの運転は、かったるい」

 法人時代に、お客様からよく伺った話です。 朝は急いでいるからタクシーに乗る人が多いですね。 急いでいるのに、個人タクシーはマイペースでゆっくり走るから嫌だ、とか。
その点、あんた(^_^)bはビュンビュン走って気持ちいいねえ、なんて言われて得意げになっていた私。

 全くお恥ずかしい暴露話でございます。

 タクシーは「緑色のナンバー」を付けています。 普通の自家用車は白ナンバーですよね。 この違いは、お金を取って運行する、所謂営業用車両か否かの違いです。 運送屋さんのトラックも荷主の依頼を受けて運賃を貰って走る、だから緑色です。 緑ナンバーを運転すると言うことは、ましてやバスやタクシー、人を乗せて商売にする我々には、貨物以上の安全性と快適性が求められるのは想像出来ると思います。 トラックは一種免許で運転出来ますが、旅客相手の業種は二種免許という一段上の安全性が担保された(はずの)免許を持ったドライバーが担います。

 さらに個人タクシーの免許は二枚あって、道路を運転するための二種免許と、タクシーを経営することを許された事業免許(営業認可証)があります。 法人タクシーのドライバーさんには個々に営業免許が出るわけでは無く、その所属会社に対して国が営業免許を下付しているのです。 僕ら個人タクシーは、会社で10年以上勤務していわゆる修行期間を経て、無事故無違反などの一定の基準を満たした上で個人タクシー国家試験に臨みます。
 合格しても、今度は経営能力、資産資金力、犯罪歴など洗いざらい3ヶ月も掛けて国が審査した挙げ句、ようやく事業免許となるわけです。 免許となっても、交通違反や刑法犯罪を犯せば免許は簡単に吹っ飛びまして、タダの二種免許に、いや路上から追放される憂き目を見ます。 法人ドライバーとの一番の違いは、免許の再交付が事実上不可能なことですね。 一生一枚の個人タクシー免許、とでも言いましょうか。

 もしも事故を起こしたとしましょう。 会社のタクシーであれば、車庫に寝ている余剰車両が数台有りますから、1台を事故で潰してしまっても直ぐに乗り換えて営業に出られます。 無事故手当は無くなっても、ほぼ生活に支障はありません。
 個人タクシーは1人1車制と言いまして、事業免許+運転免許に車両ナンバーが紐付いていまして、どれが欠けても営業に出られません。 壊れたから別の車で営業、これは出来ない仕組みなのです。 つまり、事故翌日から収入がゼロ。 車の修理や買い換えに多額の借金を抱え込み、翌年からは多額の保険掛金の支払いが待ち構えています。 どの道もプロは厳しいです。 運休は無いのが一番で、事故は起こしても貰っても、得することは一切ありません。 クルマや行灯に傷を付けないよう、安全運転、防衛運転、法令遵守、点検の励行、プライドと覚悟を持って毎日を送ります。
 ゆえに個人タクシーは自分の車を大切にします。 ましてやロンドンタクシーなどと言う日本に稀な車を使うなら尚更。 故障や事故といった運休の種は自ら蒔かないように慎重になります。

「まったく〜、こんな深夜なんだから信号いちいち止まるなよ〜」
「マイペースで走るんじゃね〜よ〜。飛ばせよ〜。」

 先日、本当に15年ぶりくらいにお客さんから苦情を言われました。
まあ、苦情じゃないですよね、言い掛かり。 都内までのお客さんでしたが、途中で降りて貰いました。 というか、引きずり降ろしちゃいました。強制降車(爆笑)。

「かったるい運転でスミマセンね、料金を払って降りて下さい」

 支払わなければ即時110番の積もりでいましたが、案外すんなり降りたので、事なきを得ました。

 個人タクシー免許は一生一枚。かったるくてスミマセン!

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